【過剰スペックの是正】「その図面、本当にその高い樹脂が必要ですか?」汎用樹脂の工夫でコストを下げるアプローチ

安心のために選んだ「高いエンプラ」が、利益を圧迫していませんか?
「製品にしっかりとした強度がほしいから、念のためにポリカーボネート(PC)や、さらに高価なエンジニアリングプラスチック(エンプラ)を指定して図面を引いた。でも、材料費が高すぎて、1個あたりの目標コストを大幅にオーバーしてしまっている……」
設計担当者様としては、市場に出した後に「製品が割れた」「強度が足りなかった」という最悪のトラブルを防ぐため、安全を見てスペックの高い(高価な)樹脂を選びたくなるのは当然のことです。
しかし、その「安心のための過剰スペック」が、実は製品の利益をじわじわと圧迫しているケースが多々あります。実は、樹脂そのものを高くしなくても、「ワンランク安い樹脂を使い、形状を少し工夫する」だけで、目標とする強度を十分にクリアできる方法があるのです。
樹脂の「単価」だけで強度を稼ごうとする罠
エンジニアリングプラスチックは確かに頑丈ですが、材料のキロ単価は一般的な汎用プラスチック(ABSやポリプロピレンなど)の数倍になることもあります。
- 肉厚を増やすと逆効果に: 「強度を出したいから」と、高いエンプラを使ってさらに壁を厚く設計してしまうと、材料費が跳ね上がるだけでなく、「ヒケ(凹み)」の原因になったり、冷却時間が伸びて加工賃まで高くなるという悪循環に陥ります。
- 素材の特性を活かしきれない: 実は、その製品が使われる環境(温度や負荷)を冷静に分析すると、そこまでの超高機能な耐熱性や耐衝撃性は必要なく、オーバースペックになっていることが少なくありません。
本論 2:社が提案する、形状の工夫による「スマートなコストダウン」
弊社では、図面通りの高い材料でそのまま見積もりを出す前に、「この用途なら、もっと安く作れる選択肢がありますよ」という、現場目線の代替提案(VA/VE提案)を大切にしています。
- 「汎用樹脂×リブ(補強壁)」への切り替え提案: 例えば、高いエンプラで平らな厚い板を作る代わりに、安価なABS樹脂を使い、裏側に薄い補強リブ(骨組み)を十文字に走らせる形状を提案します。これにより、材料全体の重さ(コスト)を減らしながら、曲げに対する強度を同等以上に高めることが可能です。
- 適切な「樹脂グレード」の選定: 同じABSやPP(ポリプロピレン)でも、ガラス繊維を数パーセント混ぜて強度を飛躍的に高めたグレードなど、無数の選択肢があります。高価なエンプラを使わなくても、弊社の持つ素材ネットワークから「安くて硬い」最適な組み合わせを見つけ出します。
コストと強度の「ベストバランス」を現場から
図面に書かれた樹脂名を1行書き換えるだけで、製品1個あたり数十円、年間で数十万〜数百万円のコストが浮く。これが樹脂モノづくりの面白いところであり、成形メーカーの腕の見せ所です。
「強度を落とさずに材料費を下げたい」「今の見積もり、もう少し安くならないか」とお悩みの予算管理担当者様や設計者様。諦めて高い材料を発注する前に、一度弊社の現場へ「この図面、もっと安い樹脂でなんとかならない?」と相談してみてください。
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